退部届を書く際は、適切な形式を守り、簡潔かつ誠実に退部の意思を伝えることが重要です。
特に、部活動を辞める理由は個人的な事情が多いため、必要以上に詳しく書く必要はありませんが、簡潔で誠意のある表現を心がけるとよいでしょう。
本記事では、退部届の基本的な書き方に加え、具体的な理由別の文例を紹介します。
部活動を円満に退部するためのポイントや、提出時のマナーについても解説するので、ぜひ参考にしてください。
退部届の書式とフォーマット
まずは、参考までに退部届の簡単なフォーマットを紹介します。
退部届
○○部 顧問 〇〇先生
私は、○○部を退部させていただきたく、本書を提出いたします。
【退部理由】
(簡潔な理由を記入)これまでの活動を通じて、多くの経験を積むことができました。
ご指導いただいた先生、先輩方、そして共に活動した仲間たちに心より感謝申し上げます。突然のご報告となり申し訳ございませんが、何卒ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。
○年○月○日
氏名:〇〇〇〇
学校名:〇〇中学校 / 〇〇高校
このフォーマットを基に、退部理由や感謝の言葉を自分の状況に合わせて記入すると、簡潔かつ丁寧な退部届になります。
必要項目の確認
退部届には、氏名、部活名、退部理由、提出日を記入することが一般的です。
必要に応じて、連絡先を記載することで、万が一の問い合わせ対応もスムーズになります。
退部の理由については、必要以上に詳細を書く必要はありませんが、簡潔で誠実な内容にすることが望ましいです。
また、指導者や部員に対する感謝の言葉を添えると、より丁寧な印象を与えることができます。
提出方法に合わせたフォーマット
手書きか印刷か、学校のルールに従いましょう。
手書きの場合は、誤字脱字に注意し、清書を心がけることが大切です。
印刷の場合でも、署名は手書きにするとより誠意が伝わります。
また、提出する際のマナーとして、封筒に入れるかクリアファイルを使用することで、書類を丁寧に扱っていることを示すことができます。
辞める理由別の退部届の書き方と具体例
次に、一般的な退部届の具体例について、辞める理由別に文例をあげてご紹介します。
一身上の都合の場合の書き方
一般的な理由として「一身上の都合」による退部は多く見られます。
この場合、具体的な詳細を書く必要はなく、シンプルに退部の意向を伝えることが大切です。
ただし、あまりにも簡潔すぎると誤解を招く可能性もあるため、「今後の学業や個人的な事情に専念したい」といった少し具体的な表現を加えると、スムーズに受け入れられることが多いです。
(例1:簡潔な書き方)
○○部 部長 〇〇様
このたび、誠に勝手ながら一身上の都合により、○月○日をもちまして退部させていただきたく存じます。
これまでの活動を通じて多くの貴重な経験をさせていただき、心より感謝申し上げます。短い間ではございましたが、大変お世話になりました。
何卒よろしくお願い申し上げます。
○年○月○日
氏名:〇〇〇〇
学校名:〇〇中学校 / 〇〇高校
(例2:感謝を強調した書き方)
○○部 部長 〇〇様お世話になっております。
〇〇部の〇〇です。
このたび、一身上の都合により、○月○日をもちまして退部させていただくこととなりました。
部活動を通じて、多くの貴重な経験をさせていただきましたこと、心より感謝申し上げます。
指導してくださった先輩方、共に励んだ仲間たちには、大変お世話になりました。
突然のご報告となり申し訳ございませんが、何卒ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。
○年○月○日
氏名:〇〇〇〇
学校名:〇〇中学校 / 〇〇高校
このように、簡潔に伝える場合と、感謝の気持ちを強調する場合の2つの例を示しました。
状況に応じて適切な文面を選ぶとよいでしょう。
人間関係の問題による退部理由
部活動内の人間関係が原因で退部する場合、直接的にトラブルを強調するのではなく、「部活動との相性」や「新しい環境を求めている」といった表現を用いるのが良いでしょう。
特に、部活動は協調性が求められる場であるため、「自分の性格や方向性と合わなくなってしまったため」など、個人的な理由として伝えるのがポイントです。
また、顧問や先輩との相談を事前に行うことで、円滑に退部手続きを進めることができます。
(例1:相性を理由にする場合)
○○部 部長 〇〇様お世話になっております。
〇〇部の〇〇です。
このたび、誠に勝手ながら、部活動の方向性や雰囲気が自分に合わないと感じることが増え、一身上の都合により○月○日をもって退部させていただきたく存じます。
短い間ではございましたが、部活動を通じて多くの経験を積むことができました。
指導してくださった先輩方や、共に活動した仲間の皆様には大変感謝しております。ご迷惑をおかけし申し訳ございませんが、何卒ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。
○年○月○日
氏名:〇〇〇〇
学校名:〇〇中学校 / 〇〇高校
(例2:新しい環境を求める場合)
○○部 部長 〇〇様
お世話になっております。
〇〇部の〇〇です。
このたび、一身上の都合により、○月○日をもちまして退部させていただくこととなりました。
これまで部活動を通じて多くのことを学び、貴重な時間を過ごすことができました。
しかし、自分自身の成長のために、新しい環境での活動に挑戦したいと考えるようになりました。
これまでのご指導に心より感謝申し上げます。
突然のご報告となり申し訳ございませんが、何卒ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。
○年○月○日
氏名:〇〇〇〇
学校名:〇〇中学校 / 〇〇高校
このように、ストレートに人間関係のトラブルを指摘するのではなく、相性の問題や新しい環境を求める意向を表現すると、円満に退部の意向を伝えやすくなります。
精神的な理由での退部理由
精神的な負担が理由で退部する場合、「心身の健康を考慮し、退部を決意しました」といった表現が適切です。
無理に詳しい理由を説明する必要はなく、簡潔かつ丁寧に伝えることを心がけましょう。
特に、ストレスやプレッシャーを感じている場合、顧問や信頼できる人に相談し、サポートを受けながら退部の意思を伝えることが重要です。
(例1:健康を優先する場合)
○○部 部長 〇〇様お世話になっております。
〇〇部の〇〇です。
このたび、心身の健康を考慮し、○月○日をもちまして退部させていただきたく存じます。これまでの活動を通じて、多くの経験を積むことができましたことを感謝しております。ご指導いただいた先輩方、共に努力した仲間たちには大変お世話になりました。
突然のご報告となり申し訳ございませんが、何卒ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。
○年○月○日
氏名:〇〇〇〇
学校名:〇〇中学校 / 〇〇高校
(例2:精神的な負担をやわらかく伝える場合)
○○部 部長 〇〇様
お世話になっております。〇〇部の〇〇です。
このたび、一身上の都合により、○月○日をもちまして退部させていただくこととなりました。
最近、部活動を続けることが精神的に負担となっており、これ以上継続することが難しいと判断いたしました。
これまでのご指導と支えに心より感謝申し上げます。
短い間ではございましたが、貴重な経験をさせていただきましたことを深くお礼申し上げます。
ご迷惑をおかけし申し訳ございませんが、何卒ご理解のほどよろしくお願いいたします。
○年○月○日
氏名:〇〇〇〇
学校名:〇〇中学校 / 〇〇高校
このように、「健康面」や「精神的な負担」といった表現を使うことで、無理に詳細を述べずに退部の意向を伝えることができます。
中学生、高校生に向けた退部届の例文
次に中学、高校別に具体的な状況に応じた例文をご紹介します。
中校生の退部届の例文
【例文1:学業優先のための退部】
退部届
○○部 部長 〇〇様
私は〇〇部を退部させていただきたく、ここにお知らせいたします。
理由としましては、学業との両立が難しくなり、勉強に専念したいと考えたためです。
これまで顧問の先生や先輩方、仲間たちに支えていただきながら活動できたことに感謝しております。部活で学んだことを活かしながら、これからも努力していきます。
何卒よろしくお願いいたします。
○年○月○日
〇〇中学校 〇〇部
氏名:〇〇〇〇
【例文2:体調・健康面の理由での退部】
退部届
○○部 部長 〇〇様
私は〇〇部を退部させていただきたく、ここにお知らせいたします。
理由としましては、体調面の問題により、これ以上部活動を続けることが難しくなったためです。
短い間でしたが、部活動を通じて多くのことを学びました。顧問の先生をはじめ、部員の皆さんには大変お世話になり、心より感謝しております。
ご迷惑をおかけし申し訳ありませんが、何卒ご理解のほどよろしくお願いいたします。
○年○月○日
〇〇中学校 〇〇部
氏名:〇〇〇〇
保護者の同意が必要な場合
中学生の場合、保護者の署名や同意が求められることがあります。
学校によっては、保護者が直接顧問と話し合う機会が設けられることもあるため、事前に確認し、親と相談の上で書類を提出しましょう。
高校生の退部届の例文
高校生の場合、受験や学業との両立が理由となることが多いです。
「学業に専念するために退部を決意しました」と明確に伝えると良いでしょう。
【例文】
○○部 顧問 〇〇先生へ
お世話になっております。〇〇部の〇〇です。
このたび、学業に専念するため、誠に勝手ながら○月○日をもちまして退部させていただきたく存じます。
これまでの部活動を通じて、仲間とともに努力し、貴重な経験を積むことができました。練習や試合を通して学んだことは、今後の人生にも役立てていきたいと考えております。
顧問の〇〇先生には、これまでご指導いただき心より感謝申し上げます。
また、一緒に活動した部員の皆さんにも大変お世話になりました。
突然のご報告となり申し訳ありませんが、何卒ご理解のほどよろしくお願いいたします。
〇〇高校 ○○部
氏名:〇〇〇〇
提出日:○年○月○日
部活動の活動に対する心情
部活を辞める際、単に「辞めます」と伝えるのではなく、これまでの経験を振り返る一言を添えると印象が良くなります。
例えば、「この部活動で学んだことは多く、努力を続けたことで成長できました」といった前向きな表現を加えると、良い印象を残せます。
また、部活動を通じて得た仲間や技術、経験などについて触れることで、単なる退部の報告ではなく、過去の経験に感謝を示す機会にもなります。
顧問への感謝の表現
「今まで指導していただきありがとうございました」といった感謝の言葉を添えることで、円滑に退部手続きを進めることができます。
さらに、「顧問の先生からのご指導のおかげで、困難を乗り越えられました」や「先生のアドバイスを今後の人生に活かしていきます」といった具体的な言葉を加えることで、より丁寧で心のこもったメッセージになります。
感謝の気持ちを伝えることで、良好な関係を維持したまま退部することができ、将来的にも良い思い出として残るでしょう。
退部届の提出方法
次に退部届を提出する際に気を付けるべきことについてまとめておきます。
先生や顧問への伝え方
直接先生に伝える際は、「お時間をいただいてもよろしいでしょうか?」と一言添え、誠意を持って話すことが大切です。
また、退部の意思を伝える際には、事前に伝える内容を整理しておき、簡潔に要点を伝えることを意識しましょう。
退部理由を説明する際は、個人的な事情を強調しすぎず、建設的な言葉を選ぶことで円満な退部につながります。
LINEでの退部連絡のポイント
可能であれば直接伝えるのが望ましいですが、やむを得ない場合はLINEで退部の意向を伝えることもあります。
その際、「直接お伝えすべきですが、お忙しいと思いメッセージで失礼します。」といった配慮を忘れないようにしましょう。
また、メッセージを送る際は、長々とした説明を避け、簡潔かつ丁寧に伝えることが重要です。
また、「後日直接ご挨拶に伺いたい」といったフォローアップの言葉を添えると、より礼儀正しい印象を与えることができます。
提出する日時の考慮
退部届は部活動が終わった後や、先生の都合を考慮して提出するのがマナーです。
特に、先生が忙しくない時間帯を選ぶことで、よりスムーズに話を進めることができます。
授業や練習後の時間帯は避け、放課後の空き時間や職員室にいるタイミングを見計らうと良いでしょう。
また、退部届の提出前に、事前に口頭で退部の意思を伝えておくと、受け入れられやすくなります。
退部届の書き方!部活を辞める理由別の文例付き・まとめ
退部届を作成する際は、基本的な書式を守り、理由を簡潔かつ誠実に伝えることが大切です。
本記事では、退部理由別の文例や提出時のマナーについて解説しました。
円満に退部するためには、感謝の気持ちを忘れずに伝えることが重要です。
また、学校のルールを確認し、適切な方法で提出するよう心がけましょう。
直接伝えるのが望ましいですが、やむを得ない場合は配慮のある言葉を添えて連絡することもポイントです。