カマキリが好きな子どもはけっこういますが、飼うとなると何を食べさせたらいいのか悩みます。
カブトムシを飼ってた経験から「昆虫ゼリー」でいいのかと思ったら、そう簡単な問題ではないようです。
こちらの記事では、カマキリが自然環境でどのようなモノを食べているのか。
家庭でカマキリを飼育する際に、昆虫ゼリーを餌として利用する適切な方法についてもご紹介しています。
カマキリを飼いたいと子どもに言われてる親御さんは、ぜひチェックしてみてください。
カマキリの餌に昆虫ゼリーは大丈夫？
結論から言いますと、カマキリの餌として「昆虫ゼリー」は使えますが、それだけでは栄養不足になってしまいます。
カマキリは本来肉食で、自然状態では主にコオロギやバッタなどの小さな昆虫を食べています。
場合によっては、自分より大きな昆虫やクモ、カエル、ミミズも食べることがあります。
一般家庭でこれらの生きた餌を常に提供するのは難しいかもしれません。
市販の餌用コオロギやミールワームを入手することは可能なので、そこまで出来る方は挑戦しても良いでしょう。
しかし、子どもがちょっと捕まえてきたカマキリを飼ってみようか、という軽いきっかけの場合、それらの生餌を大量に保管するのはちょっと怖いですよね。
私には無理です笑
昆虫ゼリーは、家に保管しても扱いやすいため、カマキリの餌として一定のメリットがあります。
ただし、昆虫ゼリーだけでは栄養不足になる恐れがあるので、与える量や頻度に注意が必要です。
次に昆虫ゼリーの具体的な与え方や、その他の餌についてご紹介します。
カマキリへの効率的な昆虫ゼリーの与え方
カマキリは動くものにのみ反応するため、動かない食べ物には興味を示しません。
そこで、昆虫ゼリーを効果的に食べさせる方法として、ゼリーを小さく切り分け、ピンセットでカマキリの視界内で動かす手法があります。
この方法により、獲物を模倣してカマキリにゼリーを食べさせることが可能です。
昆虫ゼリーを選ぶ際は、製品の種類に注意が必要です。
市場には主にカブトムシやクワガタ用の昆虫ゼリーがありますが、これらは比較的活動量が少ない昆虫向けであり、活発に動くカマキリが必要とする栄養バランスには適していない場合があります。
昆虫ゼリーはタンパク質やビタミン、ミネラルを含むものの、カマキリにはさらに多くのエネルギーとタンパク質が必要です。
そのため、高タンパク質でエネルギー値が高い昆虫ゼリーを選んで提供することが望ましいです。
家庭で用意できるカマキリの代替食品
もしカマキリ専用の餌が手に入らない場合、普段の家庭料理の中から代替品を提供することも一つの選択です。
以下の食材はカマキリの食事として利用することができます。
・ソーセージ
・鶏肉
・豚肉の脂身
・チーズ
・ヨーグルト
・生魚
・蒲鉾
これらの食材は多くの家庭にもありますよね。
通常、カマキリが人間の食品を食べることは推奨されませんが、適切に扱えば問題なく与えることができます。
ソーセージや蒲鉾など加工食品は添加物が含まれているため、これらを与える際は適量に注意しましょう。
特にチーズは、溶けたものではなく、室温で固形の状態に切って提供することが適しています。
これにより、カマキリにとって消化しやすく、安全な食事を提供することができます。
カマキリへの餌やりで注意すること
カマキリに昆虫ゼリーを与えることは可能ですが、前述のように昆虫ゼリーのみでは彼らの必要とする全ての栄養を提供できない場合があります。
次のようなことに注意しましょう。
栄養不足による共食いのリスク
複数のカマキリを飼う場合もあるでしょう。
そして、複数カマキリを同じ環境で飼育する場合、栄養不足により共食いが発生する可能性があります。
追加的な餌の選択
カマキリの共食いを避けるためには、補足的な食事を提供することが推奨されます。
生きた昆虫が理想的な餌ですが、それが難しい場合、前述のようなタンパク質を多く含む代替食材を使用することが考えられます。
適した選択肢には、細かく切ったソーセージ、鶏肉、または魚介類の加工品（刺身や蒲鉾など）が含まれます。
餌の与えすぎによる危険
カマキリは小さい体を持っているため、過剰な給餌は過食を引き起こし、健康を損ねる可能性があります。
餌の与える量は、カマキリの様子をよく見て慎重に管理する必要があります。
餌の量と頻度について
カマキリの健康を維持するためには、餌の量と給餌の頻度を適切に管理することが重要です。
一般的には、1日に1回、小さな昆虫1匹分の餌を与えるのが適切です。
これにより、カマキリが健康的な生活を送れるように配慮しましょう。
カマキリの餌やりのテクニックと行動の観察ポイント
ピンセットを使って餌を与えることで、カマキリの捕食行動が観察できます。
カマキリは特徴的な鎌形の前脚を使い、獲物を捉えて力強い顎で時間をかけて食べ進めます。
①捕食姿勢を取る
獲物を捕らえる前に、カマキリは中足と後足で体を支え、前脚を胸の前で折り曲げて静かに獲物の接近を待ちます。
②獲物に対する威嚇行動
大きな獲物や捕食者が接近すると、カマキリは体を反らし、羽を広げて鎌形の前脚を使って威嚇します。
③食事後の清掃
食事を終えた後、カマキリは前脚を舐めることで自分を清潔に保つ行動をとります。
カマキリってキレイ好きなんですね。
通常、生き餌を使用すると見逃されがちなこれらの行動も、昆虫ゼリーやその他の代替食品を利用することで、じっくりと観察することができます。
特に子どもたちにとって有意義な学習経験になりますよね。
カマキリの餌に昆虫ゼリー？まとめ
カマキリは主にコオロギやバッタなどの小昆虫を食べますが、家庭飼育ではこれが難しいことも。
昆虫ゼリーは取り扱いが容易で、餌として一定のメリットがありますが、カマキリの必要とする栄養を完全には補えないため、適切な量や頻度で与えることが重要です。
また、昆虫ゼリーを動かして与えることで、カマキリの捕食本能を刺激することができます。
家庭で用意できる食品の中から適切に選んだ食材も代替餌として利用可能です。
