ほうれん草を鍋に加える時、アク抜きはされていますか?
しばしば「アクを取るべき」と言われますが、実はそれが必ずしも必要ではないことがあります。
実際に、ほうれん草をそのまま鍋に入れても問題はありません。
この記事では、ほうれん草をそのまま鍋に入れるメリットと、アクが気になる場合の簡単な対処法をご紹介します。
簡単でおいしいほうれん草鍋の紹介もありますよ。
ほうれん草を鍋に直接入れる場合のアクの対処法
ほうれん草をアク抜きせずに鍋に加えても、問題はないことがほとんどです。
一般的にはアク抜きがおすすめされますが、必ずしも必要ではない場合もあります。
ほうれん草のアクは主にシュウ酸が原因で、生の状態で摂取すると苦みが感じられることがあります。
ただ、鍋に入れる前のほうれん草を下茹でしてしまうと、鍋で二度茹ですることになり、シャキシャキ感は無くなってしまいます。
実際にほうれん草をそのまま鍋に加えても、味にほとんど影響はありません。
また、シュウ酸じたいはカルシウムと結びつき、体内で無害な形に変化し、排出されやすくなります。
特にしゃぶしゃぶなどでほうれん草を使用する際は、他の具材と一緒に調理し、食べる直前に表面のアクを取り除くだけで十分です。
また、カルシウムが豊富な食材と組み合わせることで、シュウ酸の影響をさらに減らすことができます。
ほうれん草を直接鍋に入れるメリットは?
ほうれん草を鍋に直接入れることの利点についてご紹介します。
その利点として、手軽さや時間の節約、フレッシュな風味と栄養の保持、そして鍋料理の見た目を華やかにすることが挙げられます。
手軽さと時間の節約
ほうれん草を直接鍋に入れる最大の利点は、その手軽さにあります。
忙しい時にも、ほうれん草を下処理せずにそのまま鍋に投入することで、料理の手間を省きながら素早く仕上げることが可能です。
フレッシュな風味と栄養の保持
ほうれん草をそのまま鍋に加えることで、自然の風味と栄養を逃さずに摂取できます。
特にビタミンやミネラルが豊富なほうれん草は、加熱や水に弱いため、直接加えることによって栄養素の損失を最小限に抑え、その美味しさを最大限に引き出すことができます。
鍋料理が華やかに
ほうれん草の鮮やかな緑色が鍋料理を彩り、視覚的にも楽しい食卓を演出します。
この色鮮やかな見た目は、食欲を刺激し、食事の楽しみを視覚的にも拡げてくれます。
ほうれん草を直接鍋に入れる際のコツと注意点
ほうれん草を鍋にそのまま加える方法は手軽で便利ですが、いくつかのコツを押さえることで、より美味しく仕上がります。
次に、ほうれん草を直接鍋に入れる際に役立つ、簡単なテクニックと重要なポイントを3つご紹介します。
丁寧に洗う
ほうれん草は、使用する前に丁寧に洗うことが大切です。
土や小さな虫を取り除くため、一束ずつ広げて水の中でゆっくりと洗いましょう。
水をかけながら軽く振ると、汚れがより落ちやすくなります。
大きめにカット
鍋の材料としてほうれん草を調理する際は、葉を大きめに残すことがコツです。
これにより、栄養を保ちつつ、食感も向上します。
小さく切りすぎると調理中に形が容易に崩れてしまうため、適度な大きさを保つことが望ましいです。
最後に加える
ほうれん草は加熱に弱いため、他の具材が煮込まれてから最後に加えるのが最適です。
短時間で加熱することで、ほうれん草の色鮮やかさとシャキシャキ感を保つことができます。
ほうれん草のアク抜きは本当に必要?その理由とは
市場には生食用でシュウ酸が少ないほうれん草も流通していますが、一般的なほうれん草ではアク抜きがおすすめされます。
ほうれん草に含まれるシュウ酸はえぐみの主要な原因であり、これを取り除くためには茹でてから冷水で締めるのが一般的な方法です。
ほうれん草のわずかなえぐみは、特に生で食べたり、お浸しのような料理で顕著に感じられます。
アク抜きを行うことで、食感が向上し、料理がしやすくなります。
シュウ酸の苦みに敏感な人にとっては、これが食べやすさを高めるための重要な工夫です。
ほうれん草の下処理のコツ!お湯と電子レンジを活用
こちらでは、お湯を使った茹で方と電子レンジを活用した簡単な下処理の方法を紹介します。
お湯での茹で方
まず、ほうれん草を入念に洗い、土や汚れを取り除きます。
ほうれん草の根元には浅く十字の切り込みを入れてください。
沸騰した塩水(1Lの水に対して塩小さじ2)で、根元を30秒、その後全体をさらに30秒ずつ茹でます。
茹で上がったらすぐに冷水に移し、水気を絞ってから切ることで、ほうれん草の甘みとシャキッとした食感が保たれます。
茹で時間を調節することで、お好みの食感に仕上げることが可能です。
電子レンジを使った方法
忙しい時に便利なのが、電子レンジを使った方法です。
ほうれん草をよく洗い、土や汚れを落とした後、根元に十字の切り込みを入れます。
そのまま水気を切らずにラップで包み、600Wの電子レンジで半束なら約1分、1束なら約1分30秒から2分間加熱します。
加熱後は冷水に浸して冷ましてください。
これらの方法を使えば、ほうれん草を手軽にかつ美味しく準備することができます。
アク抜きにはお湯での茹で方が効果的ですが、時間がないときには電子レンジが最適です。
ほうれん草のお手軽鍋レシピ「常夜鍋」の作り方
「常夜鍋(じょうやなべ)」は、シンプルで体に優しい日本の鍋料理で、特に冬の寒い時期に好まれます。
名前の由来は、毎晩食べても飽きないという意味から来ています。
材料がシンプルで、主にほうれん草と豚肉が使われます。
作り方はとても簡単ですので、以下にそのレシピを紹介します。
ほうれん草のお手軽鍋レシピ「常夜鍋」
材料(2~3人分)
豚肉薄切り(しゃぶしゃぶ用):200g~300g
ほうれん草:1束
豆腐:1/2丁(好みで)
長ねぎ:1本
だし汁:800ml~1000ml
酒:大さじ2
塩:少々
ポン酢:適量(つけだれ用)
作り方
下処理
・ほうれん草はよく洗い、4~5cmの長さに切る。
・豆腐は食べやすい大きさに切る。
・長ねぎは斜めに薄切りにする。
だし汁を準備
・鍋にだし汁を入れ、酒と塩を加えて煮立てます。
・だしは、昆布だしや鰹だしが一般的ですが、好きなものを使ってもOKです。
具材を煮る
・鍋が沸騰したら、まず豚肉を入れてしゃぶしゃぶのように軽く火を通します。
・肉の色が変わったら、お好みで豆腐、長ねぎを入れます。
・最後にほうれん草を入れて、鮮やかな緑になったら完成です。
つけだれで食べる
豚肉や野菜が煮えたら、ポン酢につけていただきます。
ポイント
ほうれん草は、最後にさっと煮る程度がシャキシャキ感を残すポイントです。
ほうれん草以外にも、季節の野菜やきのこ類を加えてアレンジすることができます。
豚肉はバラ肉やロース肉などお好みの部位を使用できますが、柔らかめのロース肉がさっぱりしていておすすめです。
シンプルな味付けですが、ポン酢や薬味(大根おろし、七味唐辛子、ゆずなど)を使って味の変化を楽しめます。
食事の締めにはうどんやしゃぶしゃぶもちを入れるのがおすすめです。
ほうれん草のアクが気になる場合は、事前にお湯でサッと洗っておくといいでしょう。
ほうれん草は鍋にそのまま入れるのはあり?まとめ
この記事では、ほうれん草を鍋に直接入れるメリットと、アク抜きの必要性についてご紹介しました。
結論として、ほうれん草のアクについてはほとんどの場合、特に心配する必要はありません。
シュウ酸の影響は、適切な食材との組み合わせにより軽減することができます。
ほうれん草を直接鍋に加えることで、栄養が保持され、ビタミンやミネラルを効果的に摂取できるというメリットがあります。
また、その鮮やかな色と食感が保たれるため、ほうれん草の自然な風味を存分に楽しむことができるのも大きな魅力の一つです。
これにより、調理時間の短縮も可能になります。
ぜひ手軽にほうれん草の鍋を試してみて下さいね。